Symptom
腱板断裂(損傷)
腱板断裂(損傷)の受傷原因は?
腱板断裂(損傷)の主な原因は、「年齢による問題(加齢性変化)・怪我などの外傷・使いすぎによる損傷(オーバーユース)」の3つに分かれます。
それぞれの特徴を下記にて紹介します。
【年齢による問題】
・年齢が増すごとに腱板が脆くなることが原因
・五十肩と症状が似ている
【外傷(怪我)】
・転んで肩や手を付いたとき
・重い物を持ち上げたときなど
【使いすぎ(オーバーユース)】
・野球、テニスなどの肩を繰り返す利用する動作で起こり得る
・力仕事をしている方も起こる
腱板断裂(損傷)の症状は?
腱板断裂(損傷)の症状は主に「肩の運動障害・運動痛・夜間痛」の3つです。
怪我の始めは強い痛みや肩の中が腫れて疼いたりするのが特徴です。
腱板断裂(損傷)を放置しておくと徐々に悪化し断裂が拡大する恐れがあり、自力では腕をあげることができなくなることがあります。
症状としては五十肩に似ており、単なる五十肩だと思い、治療をせずに放置している方もいらっしゃるので、違和感を感じたら早めに病院や接骨院などを受診することをおすすめしています。
外傷で腱板断裂(損傷)を起こした場合は、上記のような症状を伴うことが多いですが、加齢性の変化によって断裂した場合は、自覚症状が全くないことがあります。
肩に症状がない方を対象にMRI検査をして、60歳以上の54%が無症状の腱板断裂が確認されたという研究もあるほどです。
腱板断裂(損傷)の検査、診断方法は?
当院では超音波観察装置(エコー)を用いて、腱板断裂(損傷)の有無を検査しております。
そのほかでは以下で紹介する、肩周りの筋力を確認したり、肩を動かした後の痛みがあるかを確認しています。
・肩が上がるかどうか
・拘縮があるかどうか
・肩(肩峰)付近でジョリジョリとした骨が触れ合う音があるかの確認をします。
そのほかに筋力テストの「ドロップアームテスト」を行います。
ドロップアームテストは、検査する方の肩を90°外転(外側から上げる)した姿勢をとらせて、その姿勢から手を離します。
患者さんが腕を支えられなかった場合は陽性となり、腱板断裂(損傷)が疑われます。
疼痛誘発テストの「ペインフルアークサイン」を行います。
ペインフルアークサインは患者さんに自力で肩を外転(外側から上げる)してもらいます。
腱板損傷が疑われる場合は、60°~120°の間で痛みが生じます。
腱板断裂(損傷)の治療は?
腱板断裂(損傷)の治療は、保存療法と手術療法の2種類があります。
腱板断裂(損傷)の度合いにより治療の流れは変わりますが、まずは保存療法を行い、痛みや可動域制限が治らない場合は手術療法を行います。
ただし、完全に腱板が断裂している場合は、自然に繋がることが難しい部位なので、手術療法を行うのが一般的です。
手術療法を選択した場合は、約4週間肩の固定と2〜3ヶ月間のリハビリが必要となります。
腱板断裂(損傷)のリハビリは?
当院での保存療法でのリハビリの場合は、関節の可動性を高めるトレーニングや筋力を改善するためのトレーニングを行います。
当院の治療としては、
・安静、三角巾固定(痛みに応じて)
・ラジオ波での筋膜リリース、筋間リリース、マッサージ
・肩関節の可動域訓練
・ストレッチ、筋力訓練(回旋腱板のトレーニング)
・日常生活動作の訓練
・テーピング
・姿勢と動作チェック、動作訓練
・超音波観察装置(エコー)による経過観察
手術後に当院に紹介になり、リハビリを行う場合は、手術を行った病院の治療方針に沿って、リハビリを行っていきます。
実際の術後のスケジュールは重症度や手術の種類によっても変動しますが、術後3〜6週間は肩を動かさないように固定し、少しずつ肩を動かしていきます。
術後は日常生活に不便なく生活できるまでに約2〜3ヶ月、スポーツなどの激しい運動をするまでに約6ヶ月かかると考えていてください。
※手術方法や手術後の経過、リハビリを行う医療機関によって、ばらつきがあるため、上記日数は目安となります。
最後に
腱板断裂(損傷)は、日常生活を取り戻すためのリハビリがとても大切になってきます。
五十肩だと思っていたら、そこに腱板断裂(損傷)が隠れている可能性もあります。
当院では、検査からリハビリまで一貫して治療を行うことができます。
断裂(損傷)の程度が大きい場合は、提携する病院を紹介することもできるため、安心して治療を受けることができます。
当院は21時まで受け付けしております。
肩の痛みでお困りでしたら、部活帰りやお仕事帰りにご相談にいらしてください。